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5/19 銀座和光に出品

5/19 日本で最も高級なデパート銀座和光。銀座4丁目角にある時計台の付いたおなじみのビルである。 何と,この和光へ日本職人名工会のオリジナル作品が並んだ。 銀座4丁目交差点 左 現在工事中の和光全景。右 銀座三越

4/12 真珠 北尾親方

4/12 真珠 北尾親方 今日は久しぶり真珠の北尾親方のところに伺った。美しい真珠のNO.1は池蝶貝と思っているのだが、改めてこれを確認をしたいと思った。 この貝は淡水真珠である。淡水真珠が安物のように言う人もいるが何故なのか。根拠もなく、丸い自然の珠が良いというが核を入れるだけの作業だ。それは量産の為の技と言え、美しさとは異なる。天然であれば変形は当たり前の事で、なんであれ大体は天然にこそ価値があるのではないだろうか?、真珠だけが違うとは思えない。親方の貝は元気が良く美しさも輝きも違うのである。 北尾親方の真珠には核がない。芯まで真珠である。自然の美しさを大切にする。だから短期間で何回も貝に核を入れて酷使するような事はしない。事実、病気や弱い貝が増えているらしく、北尾親方に相談する業者もいるのである。駅に迎えにきてくれた親方は78歳で、池蝶貝と同じように実に元気である。 今の時代『常に人間は好奇心を働かせ、挑戦していないとだめだね。』こうした会話が実感を持って話せることは素晴らしい。本物の職人しかいない。巷で聞くのは、残念ながら理屈だけで実感の伴わない言葉も多い。 現在、挑戦している話もしてくれた。今は明かす事はできないが、そのうち名工会で紹介したい。下記の写真は池蝶貝の真珠で実に色が多彩である。 同種の貝から色とりどりな輝きが生まれ、色を揃えてネックレスを作ると神秘性を持つような、そんな不思議な気持ちになるのである。

1/29 テレビ神奈川のスタジオへ

1/29 テレビ神奈川のスタジオへ 今日は横浜の関内に出かけた。6局(テレビ神奈川、テレビ埼玉、千葉テレビ、KBS京都、三重テレビ、サンテレビ)の同時ネット番組“カルチャーSHOWQ”のパネラーとしての出演である。 司会は筧利夫氏とテレビ神奈川の佐藤亜紀さん二名の軽妙な司会のクイズ番組のような形であるが、内容は匠だ。ゲストに、やくみつる、くわばたりえの両氏であり、私は内容から考え説明員であるのだろう。 できるだけ職人の話をしてほしいと言われたが、進行台本は他氏も含めて全く書き込みなしで適度な緊張感を持って本番に望んだが、実際には違う感覚だった。 昨今、職人取材を含め色々と話が持ち込まれるが、活動が認められ始めたという事なのか、ありがたい話である。今日はこれと言った感慨もないまま、そこそこ楽しかったのではあるがはたして・・・。放送は2月11日でした。 因に弁当は横浜名物のシュウマイ。

1/13 富田親方

1/13 櫛の話 今日は江戸時代から昭和初期まで縦櫛を専門に製造している最大手、武蔵屋さんを 訪ねた。江戸時代の組合が存続した時代ごとの節目に、常にリーダーシップを発揮 して組合長を勤め続けてきた別格の家柄です。当代の冨田親方は当会の殿堂職人で もあります。天皇の御成婚の時、美智子妃殿下の髪に付けていた櫛を作った親方で すから専門的な知識をお持ちの方の中にはご存じの方もいる筈です。 宮内庁への献上とは元来は差し上げるもので受理されれば誰でも可能なのですが、 富田親方の櫛は他の宮内庁御用達の職人の作品とも比肩しないもので、櫛で言えば 国宝級の職人と言えます。ともかく櫛の世界の生き字引きであり、これほど木櫛に 詳しい親方はいません。今回は櫛の材料に付いてご相談させて頂きました。様々な 櫛の話とともに、昔からの横櫛の呼び名なども教わり、今日は楽しい一日でした。 ■ 柘植の産地 ■ 左から、  薩摩(カレ・庭栽培) 絶滅した三宅(自生) 御蔵島(自生)    御蔵のカレ(庭栽培) ■ 柘植材外皮 ■ 簡単に崩し落とせる薄い皮で、ごま状の斑点が特徴。 ■ 柘植とシャム ■ 柘植の枝(上段の枝)とシャム(下段の板) シャム製の櫛が最近は柘植櫛として売られているが、これは異種の材である。  皮も厚く、大きな木になる。材質は硬くて、柘植より幾分折れやすい。艶など  の美しさは柘植に劣る。一般の人達にはこれら二つの区別が全く出来ないが、  使っている内に黒ずんだ茶色の様な色になり、明らかに柘植とは区別がつく。  数千円の品はほとんどがこの木材の櫛であるが、本柘植として売られている。 ■ イス ■ 昔から皇族の櫛としても使われている。この板は現天皇のご成婚の 時に、美智子妃殿下のお垂髪(おすべらかし)にさしたとのこと。 これは櫛を造った富田親方からその時の切り落としを頂いたもの。  

12/1 松田刀匠のお宅にて

12/10 松田刀匠のお宅を尋ねた。 1時30分に千葉駅で刀匠と待合せをした。5〜6分でお宅につく、この界隈 だけか、どの家にも“ゆず” の黄色い大きな実が目立つ、刀匠の玄関前にも 食べごろの実があった。お宅の雰囲気は刀鍛冶らしいものであり、写真で お見せしたい。庭にある炉が雰囲気を作る。まさにパーティー会場である。 火を見ながら、刀の話や雑談は実に楽しいものであった。 玄関を撮影した場所の背景に庭が広がる。写真左手が鍛錬所である。 庭の奥に進むと宴会ガーデンの風情で、崖に囲まれている一角には 中央に炉があり、全体の景色が素晴らしい。実に落ち着く。 火を見ながら、松田刀匠がしばし時を楽しむ。 仕事を終え“親方の鍛錬所”に水をまくお弟子さん。

江戸箪笥 林親方に依頼した明治時代の箪笥が大変身

林親方 へ明治の箪笥の修理が依頼されていました。下段は壊れた状態で、米糊を使用していた時代の板は小さな虫に食い荒らされてダンボールのようになっていました。引き手の金具は今の技術にはない鍛冶屋の火造り仕事です。明治の箪笥に合う古色仕立てとなっています。 ちなみに、ネット上で見かけた某修理会社ではパーツ単位で見積もってあり、積算すると親方の修理価格の2.5倍ほど高くなりました。 これは法律上の問題は無いため、修理の依頼には注意が必要です。 修理前の箪笥の下段です。 ↓ 親方の「修繕後の」箪笥です。 ※ 箪笥の取手の金具は外れかけていた明治の物をそのまま修繕しています。 横から。 後ろから。

11/3 小田久山 Blade Show

久山刀匠 のナイフのショーがあり会場へ出かけました。 ショーの中、久山氏は刀鍛冶に限らず、鍛冶職人が窮地に陥っている現状を訴え、本物の鍛冶職人を伸ばす策を考えなければと言った話をしていました。 懇親会の後、蘭の研究家である西村誠氏が是非にとのことで、刀の研ぎ師(無鑑査・最高位)阿部一紀氏と共に、歴史を刻んだ素晴らしいバーにて三人で楽しい二次会でも盛り上がって来ました。 ☆ 久山ブランドのナイフが凄い事を知っていますか。アメリカでのことですが、グリーンカードを取得する時に米軍が推薦文を書いています。ラブレスが新しいメーカーに押され始めたとき、凄いナイフを発表し話題と成りました。その時のナイフを裏で作ったのが久山刀匠です。新聞や雑誌で“ラブレスの所の機械は油でなく酒を好む”と皮肉で書かれたものを見ました。又、半月は仕事をし半月はカナダで狩猟をしていました。世界で10番目となる600kgの熊を仕留めています。写真を見せてもらいましたが、それは若い時の久山氏とともに大きく写っていました。独立しても、勢いは変わることなくアメリカの新聞をにぎわす凄いナイフ職人でした。これを敗れる人は現在日本にはいません。今はほとんどナイフは作っていませんが、切り出しナイフを見た研ぎ師によれば、“現存する鍛冶の中では日本一”と思うほど素晴らしいと語っていました。 ※ 日刀保や刀匠会などに全く参加しない異端の刀匠であります。